2013年10月アーカイブ

Q.36協定を締結する際、残業時間等に限度はありますか?  

弊社は、製造業を営んでいます。受注量が増えると納期に間に合わせるため、従業員にはどうしても残業させざるを得ません。また、週休2日のうちの1日を出勤させる場合もあります。

そこで、36協定を締結し労働基準監督署長に届出をしようと思いますが、残業させる時間や休日労働の日数に限度はありますか?

 

A.残業時間には限度があります

残業は臨時的なものであり、労働者の健康保持のためにも必要最小限とすべきです。このため一部の事業等(注1)を除き、残業時間の限度時間については厚生労働大臣による基準(時間外労働の限度に関する基準 平成10年労働省告示第154号)が定められています。

この基準の範囲内で次の(1)~(3)を締結し、様式第9号により労働基準監督署長に届け出る必要があります。

(1)1日のうちで残業させる限度時間

(2)1日を超えて3カ月以内の期間で残業させる限度時間

(3)1年で残業させる限度時間

 

(1)1日の限度時間は?

1日については限度時間が定められていません。

 

(2)1日を超えて3カ月以内の期間の限度時間は?

限度時間は次のようになります。

期間

1週間

2週間

4週間

1箇月

2箇月

3箇月

限度時間

15時間

27時間

43時間

45時間

81時間

120時間

 

(3)1年の限度時間は?

360時間です。

 

休日労働の制限は?

休日労働の日数や時間に制限はありません(自動車の運転の業務を除く)。また、ここでいう「休日」とは法定休日(毎週少なくとも1回、または4週間を通じ4日以上。労働基準法第35条)をいいます。

従って、会社が任意に定める所定休日である週休2日のうち1日の休日を確保していれば、休日労働についての届出は不要です。ただし、所定休日に労働させた場合、その時間は残業時間として(2)及び(3)の限度時間の制約を受けることとなります。 

 

(注1):①工作物の建設等の事業 ②自動車の運転の業務 ③新技術、新商品等には限度時間が適用されません。

 

【お断り】今号では変形労働時間制の対象者についての説明及び限度時間を超えて働かせる場合の特別条項付協定の説明を除いています。

 

 

 

 

 

 

 

使用者が、従業員に時間外や休日に労働することを命ずるためには?

さて、1週について40時間、1日について8時間の法定労働時間(労働基準法第32条)を超えて残業させまた、法定休日に労働させる場合は、従業員数等に関わらず、労基署長へ次の内容で届出を行わなければなりません。

(1)労使協定書(36協定)

(2)時間外労働・休日労働に関する協定届(様式第9号)

ただし、(2)に労働者側の署名捺印があれば、(1)は不要です。

また、別途、雇用契約書、就業規則等において時間外労働・休日労働に関し定めておくことが必要です。

 

(2)の「時間外労働・休日労働に関する協定届」の内容は?

当事務所のホームページから協定届(様式第9号)の書式はダウンロードできます(http://takaokasr.com/menu08.html)。必要な場合はご利用ください。

様式を見ると所定事項は次のとおりです。

①事業の種類 ②事業の名称 ③事業の所在地(電話番号)

④時間外労働をさせる必要のある具体的事由

⑤事業の種類 ⑥労働者の数 ⑦所定労働時間

⑧延長することができる時間(一日、一日を超える一定の期間)

⑨起算日 ⑩期間 ⑪協定の成立年月日 ⑫協定の締結者

つまり、太字で示した項目を記載すれば、前号で示した(1)労使協定書(36協定)に盛り込むべき内容を満たしていることになるので、別途労使協定書を作成する必要はありません。

 

協定届作成にあたって、どんな注意が必要?

36協定の効力は、労働時間が法定されている以上、本来は認められない残業を合法的に行えるようにすることであるといえます。

ただし、残業時間にも法令上の制約があることに注意が必要です。また、他の主な注意点を示すと次のようなものがあります。

(1)事業場単位で届出が必要

複数の事業場がある企業は、事業場ごとに管轄の労基署長へ届け出ることが必要です。例外として、一定の要件を満たす場合、本社の所在地を管轄する労基署長への一括届出が認められます。

(2)36協定の効力はいつからいつまで?

36協定の効力は、協定届を労基署長に届け出て受理された日以降に生じます。したがって、労使協定書を締結しても、そのままでは効力(合法的に残業を行うこと)はありません。

一方、有効期間について法令上の定めはありませんが、定期的に見直しを行なう観点から1年とすることが望ましい(H11.3.31基発第169号)とされています。こうしたことから、協定の見直しがない場合であっても、

1年後にあらためて届出を行うよう、労基署長が指導しています。

 

雇用契約書、就業規則等はどのように定めるの?

労使協定書や協定届は労働基準法上の義務であり、個々の労働者の時間外・休日労働義務が発生するには、民事上・労働契約上の義務を雇用契約書、就業規則等において定めておく必要があります。

定め方の例としては、次のようなものが適当です。

(時間外・休日労働) 第○条 会社は、業務上必要があるときは、別に定める労使協定の範囲内で従業員に対し時間外労働又は休日労働を命じることがある。

MENU

ごあいさつ
プロフィール
当事務所の理念
事業主様へ
アクセス
  プライバシーポリシー
業務のご案内
労働・社会保険全般
  労働・社会保険手続
  給与計算代行
  特別加入手続代行
新規適用手続代行
就業規則、社内規程
労務管理、労務監査
助成金等
起業家の方、応援
料金のご案内
お役立ち知識
法令改正情報
テーマ別・社会労務
ダウンロード
らくらく診断
お問い合せ
ブログ