2014年11月アーカイブ

非課税となる通勤手当の限度額が引き上げられました。

平成26年10月17日、「所得税法施行令の一部を改正する政令」が公布されましたが、その一つとして、通勤のため自動車など交通用具を使用している給与所得者に支給する通勤手当の非課税限度額が引き上げられました。

この改正は、平成26年10月20日に施行され、平成26年4月1日以降に支払われるべき通勤手当について適用されます。

 

マイカー等での通勤者は注意が必要です。

改正後の非課税限度額は、「マイカー等で通勤している場合」についてのみ引き揚げとなっています。

注意すべきは、「平成26年4月1日に遡って適用される」ことです。該当者の洗い出しと修正等の適切な対応が必要です。

 

就業規則の規定変更を検討しましょう

就業規則に通勤手当の非課税限度額の記載がある場合、改正後の内容に合致していない部分は変更が必要です。

なお、この場合、就業規則の変更は法改正に伴うものであるため、従業員や労働組合等の同意は不要です。

 

改正後の1か月当たりの通勤手当の非課税限度額

(1)マイカーや自転車などを利用して通勤している場合

片道の通勤距離

改正後

(平成26年4月1日以後適用)

改正前

 

2㎞未満

全額非課税

同左

 

2㎞以上10㎞未満

4,200円

4,100円

 

10㎞以上15㎞未満

7,100円

6,500円

 

15㎞以上25㎞未満

12,900円

11,300円

 

25㎞以上35㎞未満

18,700円

16,100円

 

35㎞以上45㎞未満

24,400円

20,900円

 

45㎞以上55㎞未満

28,000円

24,500円

 

55㎞以上

31,600円

24,500円

(2)交通機関又は有料道路を利用して通勤している場合

改正後

改正前

1か月当たりの合理的な運賃等の額

         (最高限度 100,000円)

同左

(3)交通機関を利用して通勤している場合の定期乗車券 

改正後

改正前

1か月当たりの合理的な運賃等の額

 (最高限度 100,000円)

同左

(4)マイカーや自転車等及び交通機関又は有料道路を利用して通勤している場合の通勤手当や定期乗車券

改正後

改正前

(1)+(2)+(3)の合計

 (最高限度 100,000円)

同左

 

 

 

 

Q.経理担当者が、多重債務に陥り自己破産しました。前職場でも使い込みをしていたそうです

当社の経理担当者は、前職場を退職後、経理事務の経験豊かな点を買われて採用以来、ずっと経理担当を任されています。

ところが、先日、この人物が、多重債務に陥り既に自己破産していたことが発覚しました。心配になったので、前職場に問い合わせたところ、借金癖があり使い込みをしたが、永年の功労に配慮して、依願退職扱いとしたそうです。ただし、個人情報保護の観点から、この話は内聞にお願いしたいとの説明でした。

引き続き経理担当を任せるのは不安があり、他の仕事に配転したいのですが、何か問題はありますか。また、前職場で使い込みをしたことや、その事実を隠していたことを理由として、懲戒処分を行うことはできるでしょうか。

 

A.権利濫用にあたらない限り、配転命令は有効で、労働者は命令に従う義務があります

多重債務状態や自己破産といえども、基本的には私生活上の問題であり、そのことを理由とする配置転換や懲戒処分等にあたっては慎重に検討しなければなりません。

ただし、労働者の配置転換は、使用者の権利です。職種や勤務地等を特定して採用した場合を除き、労働者の同意がなくとも、配転命令は有効です。判例等においても、当該配転命令の業務上の必要性(変更の必要性及び人選の合理性)と、その命令に伴い労働者が被る不利益とが著しく均衡を失していない限り、権利濫用にあたるとされた事例はありません。

また、配転命令にあたり、使用者に具体的理由の説明義務はなく、業務上の必要性や業務運営の円滑化など、抽象的・一般的な理由を示せば足りるとされています。

多重債務状態や自己破産の結果、業務への適格性が疑われるに至ったことを理由とする配転命令も可能です。しかし、あえて権利濫用を問われるリスクを冒すよりも、「業務上の必要性」等を理由とした方が現実的な対応と考えられます。

 

A.経歴詐称にはあたらず、懲戒処分等を行うことは困難と考えられます

個人情報保護法第23条は、本人の同意がない限り、労働者や元労働者の個人情報を第三者に提供してはならない旨を定めています。したがって、前職場からの情報を根拠とすることは困難と考えられ、本人に事実確認するほかはありません。

信義則の観点や判例上も、労働者は求職にあたり、学歴や職歴、犯罪歴など、労働力の評価に客観的に見て影響を与える事項の告知を求められたとき、真実を告知すべき義務を負うとされています。

一方、判例上、履歴書の賞罰欄の「罰」とは、確定した有罪判決等をいい、企業内の懲戒処分歴は該当しないとされています。

設問のケースを見ると、前職場は、その理由はさておき、依願退職扱いとしており、使い込みに対して刑事告発や懲戒解雇等の措置は取っていません。

このように考えると、たとえば採用時の面接等において職歴上のトラブル等を巡るやり取りがあり、その際に本人がことさら円満退職を強調し事実関係を隠匿した等、特別の事情がない限り、経歴詐称をとがめるのは無理があるでしょう。

私生活上、又は過去の問題等を理由として、懲戒処分を行うことは可能です。しかしながら、そのためには、就業規則等において、「企業の社会的信用・評価等を損なう行為」、「社内秩序や風紀等を乱し、または乱す恐れのある行為」、「重大な経歴詐称」、「信頼関係を損なう行為」等が懲戒事由として明示されているとともに、それらの行為と懲戒内容とが合理的で均衡を失していないことが大切です。

 

 

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