2015年1月アーカイブ

Q.自宅の駐車場でのけがは、通勤災害と認められますか?

私はマイカー通勤をしています。先日の朝、出勤しようとしたとき、自宅の敷地内の駐車場で滑って転倒し、足を捻挫しました。病院へ行ったところ、1週間の治療を要するとの診断です。

この場合、通勤災害として労災保険の療養給付(治療費)の請求は認められますか?

 

A.自宅の敷地内にある駐車場は通勤経路上に該当せず、通勤災害と認められません。

通勤とは、労働者が就業に関し、住居と就業の場所との間を移動する行為をいいます。また、移動が通勤と認められるためには、次の要件が求められます。

(1)業務の性質を有することを除くこと

(2)合理的な経路及び方法であること

なお、移動経路を逸脱し又は経路を中断した場合には、その間、及びその後の移動は、通勤とは認められません。

さて、住居の範囲ですが、戸建ての場合は、家の敷地(塀や門等)が、住居と通勤経路との境界線になります。したがって、駐車場が自宅の敷地内にあれば、そこでのけがは住居内でのけがになります。一方、自宅の敷地外にある駐車場でのけがは、敷地を出たところからが通勤経路になるため、通勤災害にあたります。

設問の場合は駐車場が自宅の敷地内にあるので、通勤災害にあたりません。労災保険の療養給付は請求することができず、普通の病気やけが(私傷病)と同様、健康保険で治療を受けることになります。

 

会社の駐車場でのけがはどうなりますか?

マイカー通勤をしている社員が会社の駐車場でけがをしたとき、それが労災のうち何にあたるのか、判断する必要があります。会社、すなわち就業の場所についても、通勤経路の境界線は住居と変わりません。つまり、会社の敷地(塀や門等)が通勤経路と就業の場所との境界線になります。駐車場が会社の敷地内にあれば、そこでのけがは事業主の管理下にある就業の場所での事故にあたるので、業務災害となります。一方、会社の敷地外に借りている駐車場は、事業主の管理下にあるとは言えないので、就業の場所にあたりません。したがって、そこでのけがは通勤災害ということになります。

それでは、会社所有の駐車場が敷地外にある場合はどうでしょう?会社が所有している駐車場であれば、それは事業主の管理下にあるとみなされ、そこでのけがは業務災害です。ただし、会社の所有地である駐車場をいったん出て、会社の敷地内へと移動する間の道路は会社の管理下とは言えません。すると、通勤経路の一部ということになり、その間の事故は通勤災害になります。

もう一つ注意すべきは、通勤と認められるためには、前述のとおり(1)業務の性質を有することを除くこと、です。

たとえば、マイカーを通勤のみならず会社の営業等にも使用していたとすれば、住居を出て直接取引先等に向かう途中の事故は、通勤中ではなく業務中の事故であり業務災害にあたります。いったん出勤した後に、外回りに行こうとして会社の駐車場でけがをしたときは、その駐車場が会社の敷地内にあろうと外にあろうと、また、駐車場の所有者が誰であろうと、業務中の事故である以上は業務災害です。

 

 

 

 

 

 

「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」が平成27年4月1日から施行されます。

ずいぶん長い名前の法律ですが、要は、労働契約法の無期転換ルール(労働契約法第18条)の特例を設けるものです。

 

「有期労働契約者の無期転換ルール」とは?

労働契約法は、平成20年に施行後、改正を重ね、平成25年4月1日から「有期労働契約者の無期転換ルール」が新たに設けられました。有期労働契約者とは、雇用契約期間をいつからいつまでと具体的に定めて労働契約を結んだ人を言います。

有期労働契約者の無期転換ルールについては、要約すると次のとおりです。

① 有期労働契約が通算5年を超えて反復更新している人は

② 次の契約から期間の定めのない契約とすることを申し込むことができる。

③ 申込みがあった場合、事業主は拒否できない。

このルールを導入した当初から問題とされていたのが、定年退職者への対応です。

年金支給開始が段階的に引上げられる中で、今日、定年退職者の多くは、再任用や再雇用、準社員等、呼び方は様々ですが、有期契約労働者として新たに労働契約を結んでいます。その場合も、現在のルールでは、契約が通算5年を超えて反復更新すると無期転換ルールが適用され、仮に本人が希望すれば、死亡まで雇用を打ち切ることはできません。

 

特例として、無期転換ルールの適用対象外を設けました。

こうした問題点を踏まえ、今回成立した法律により、次の場合については、無期転換ルールの適用対象外とする特例が設けられました。

(1)定年後に有期契約で継続雇用される高齢者が、引き続き雇用されている期間

(2)「5年を超える一定の期間内に完了することが予定されている業務」に就く高度専門的知識等を有する有期雇用労働者が、業務に就く期間(上限10年)

 

特例を認められるには、「厚生労働大臣の認定」が必要です。

ただし、特例を認められるには、事業主が、定年後再雇用の労働者、専門的知識等を有する有期雇用労働者、それぞれの特性に応じた適切な雇用管理を実施することが条件とされています。

具体的には、所管行政庁に対し、あらかじめ計画書を提出して認定を受ける必要があるとされていますが、今のところ詳細は未定です。

 

就業規則を改めて確認しましょう。

無期転換ルールは、いわゆるワーキングプア問題等を背景に、有期労働契約者の雇用安定化を目指して導入されたものですが、事業主にとって、大きなディメリットともなりかねません。就業規則を改めて確認し、契約更新の上限をあらかじめ定めることや、無期転換後の第二定年を設定すること等も検討する必要があります。

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