2015年2月アーカイブ

労災保険料率が改正されます。(平成27年4月1日 施行予定)

労災保険料率は、厚生労働大臣が業種ごとに定めています。それぞれの業種の過去3年間の労災発生状況等を考慮し、原則3年ごとに改正されます。今回は、54業種のうち31業種について、労災保険料率の改正が行われます。また、建設業については、労務比率及び請負金額の取扱も改正されます。施行は平成27年4月1日の予定で、平成27年度の概算保険料から反映されます。

なお、雇用保険料率については、今回変更の予定はありません。

 

改正の対象となる業種と改正後の労災保険料率

今回改正対象となる31業種の現行及び改正後の労災保険料率は、次のとおりです。 

 

業 種

労災保険料率(単位:1/1000)

 

現 行

改正後

 

1

海面漁業

20

19

 

2

定置網漁業又は海面魚類養殖業

40

38

 

3

石炭石鉱業又はドロマイト鉱業

19

20

 

4

石油又は天然ガス鉱業

5.5

3

 

5

採石業

58

52

 

6

その他の鉱業

25

26

 

7

水力発電、ずい道等新設事業

89

79

8

道路新設事業

16

11

9

舗装工事業

10

9

10

鉄道又は軌道新設事業

17

9.5

11

建築事業

13

11

12

機械装置の組立又は据付の事業

7.5

6.5

13

その他の建設事業

19

17

14

繊維工業又は繊維製品製造業

4

4.5

15

木材又は木製品製造業

13

14

16

パルプ又は紙製造業

7.5

7

17

化学工業

5

4.5

18

ガラス又はセメント製造業

7.5

5.5

19

金属精錬業

6.5

7

20

非金属精錬業

7

6.5

21

金属材料品製造業

7

5.5

22

鉱物業

17

18

23

輸送用機械器具製造業

4.5

4

24

貴金属製品、装身具、皮革製品等製造業

4

3.5

25

その他の製造業

7

6.5

26

港湾貨物取扱事業

11

9

27

港湾荷役業

16

13

28

農業又は海面漁業以外の漁業

12

13

29

清掃、火葬又はと畜の事業

13

12

30

倉庫業、警備業、消毒又は害虫駆除の事業又はゴルフ場の事業

6.5

7

31

船舶所有者の事業

50

19

 

建設業における労務比率の改正

建設業は、8種類の事業に分類されています。

その内6種類で、労務比率が改正されます。

 

事業の種類

労務比率(単位:%)

現 行

改正後

1

水力発電、ずい道等新設事業

18

19

2

鉄道又は軌道新設事業

23

25

3

建築事業

21

23

4

既設建築物設備工事業

22

23

5

機械装置の組立又は据付の事業

-

-

   組立て又は取付けに関するもの

38

40

その他のもの

21

22

6

その他の建設事業

23

24

 

建設業の請負金額の取扱の改正等

建設業の労災保険料の計算について、次の改正が行われます。

○ 請負金額には、消費税を含まない

○ 賃金総額の算定にあたって、請負金額に105/108を乗じている暫定措置を廃止する。

請負金額には消費税を含まないとしたことにより、賃金総額は結果的に安く抑えられることとなります。うっかりミスで必要以上の保険料を納めることのないよう、注意して下さい。

 

Q.定年を控えた従業員が業務災害により休業することになりました。定年を延長する必要はありますか?

当社は、就業規則によって、定年を65歳の誕生月の末日と定めています。先日、定年まであと半月足らずの従業員が、就業中の事故で右手を複雑骨折し、全治約2か月を要するとの診断がありました。現在は休職中で、業務災害として労災保険の給付を受けています。この場合、けがが治るまで定年を延長すべきでしょうか?

また、退職したとき、労災給付はどうなりますか?

 

A.業務災害による休業期間中でも、定年によって雇用は終了し

ます。なお、退職後も労災給付を受けることができます。

業務災害と雇用の関係として真っ先に思い浮かぶのは、休業中の解雇制限でしょう。労働基準法第19条は、「使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間(中略)は解雇してはならない」と定めています。

仮に従業員に解雇を言い渡し、その従業員が解雇日までの間に業務災害にあった場合、休業の期間とその後の30日間は解雇できません。この場合、解雇は一旦取り消されるのではなく、猶予されると解釈すべきとされています。解雇が可能になるのは、最も早くても休業明けの日から数えて31日目ということになります。

一方、定年退職と解雇の関係ですが、定年退職とは、就業規則等によって雇用契約の終了日を予め定めるもので、設問のケースでは、65歳の誕生月の末日を雇用契約の終了日(定年)としていました。これに対して、解雇とは、使用者が労働者に対して一方的に雇用契約の終了日を告げるものです。

このように、定年退職による雇用契約の終了と解雇によるそれとは全く異なり、したがって、法令上、業務災害を理由として定年退職が制限されることはありません。設問のケースの従業員は、業務災害による休業期間中に雇用期間の終了日を迎えることになりますが、使用者は定年を延長する必要はありません。ただし、使用者の判断で就業規則の例外措置を行うことは、もとより可能です。

次に、労災保険の給付については、労働者災害補償保険法第12条の5において、「保険給付を受ける権利は、労働者の退職によって変更されることはない」と定めています。したがって、仮に就業規則どおりに定年退職しても、従業員の労災保険を受給する権利が損なわれることはありません。

 

退職後の労災給付の請求はどうすればいいですか?

労災給付の請求手続は、本来は、業務災害にあった労働者が自ら行うものですが、使用者側が行うべきとの思い込みは、使用者側、労働者側の双方において少なくないようです。そうした思い込みが、今回のような設問の背景とも考えられますね。

さて、請求にあたっては、請求書の証明欄に医師及び事業主の証明印をもらい、事業場を管轄する労働基準監督署長に提出します。在職中は使用者側、具体的には人事担当等が請求手続を行っていたとしても、退職後は、労働者自ら手続することになります。その場合、事業主の証明印は不要で、証明欄に「○月○日退職」と記載すれば足ります。ただし、監督署によっては、窓口で退職の事実を証明する書類を求められることはあり得ます。また、医師の証明印が必要なことは言うまでもありません。

 

 

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