2016年5月アーカイブ

Q.パート社員を正社員に転換したいと考えていますが、助成金があると聞きました。どのような手続が必要ですか?

当社の従業員は、パート社員を含め6人です。或るパート社員について、人柄がよく仕事も大変できることから、4月から正社員として働いてもらいたいと内々考えていました。

ところで、先日、知人からパート社員を正社員に転換すると、国から助成金が受けられると聞きました。当社のように従業員の少ない企業でも、助成金を受けることができますか?また、その場合、どのような手続が必要でしょうか?

 

A.従業員数の制約はありません。ただし、転換前に計画書を提出して認定を受ける必要があります。

設問の助成金は、キャリアアップ助成金の「正規雇用等転換コース」のことであると思われます。この助成金は、次のいずれかの措置を講じた事業主に支給されます。

(1)有期契約労働者を正社員に転換した。

(2)有期契約労働者を無期雇用労働者に転換した。

(3)無期雇用労働者を正社員に転換した。

さて、設問の事業主は、パート従業員を正社員に転換したいとのことですから、上記の(3)に該当し、受給資格が認められた場合は30万円の助成金を受けることができます。助成金を受給するに当たっては、原則として事前に計画書を作成の上、管轄行政窓口に提出し認定を受ける必要があります。今回の場合、「キャリアアップ計画」を作成し、正社員への転換を予定している前日から起算して1か月前までに厚生労働省の都道府県労働局又はハローワークに届け出て認定を受けることが必要です。企業規模等の要件はありませんが、この手続を踏まないと、助成金を受けることはできません。

したがって、正社員に身分転換する上で時間的な制約がなければ、あらかじめ認定を受けてから転換措置を行う方が、より得策と考えられます。また、実際に助成金の交付を受けるための申請は、認定対象の労働者を6ヶ月間継続雇用した後に行うことができます。なお、この申請は、転換後6ヶ月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2ヶ月以内に行わなければならないことにも注意しましょう。

申請にあたっては、原則として次の添付書類が必要です。

① 会社の就業規則又は労働協約

② 助成金支給対象となる労働者の労働条件通知書又は雇用契約(いずれも転換前及び転換後の契約内容が確認できるもの)

③ 賃金台帳

④ 出勤簿又はタイムカード

⑤ 会社の商業登記簿謄本

上記の①「就業規則又は労働協約」には、パート社員等を正社員に転換するための社内手続や要件、実施時期等をきちんと規定している必要があります。「人柄がよい」とか「優秀である」等の漠然とした理由ではなく、できる限り定量的で客観的な検証に堪えるもの、言い換えれば正社員への転換が事業主の恣意的な判断ではないことを示さなければなりません。

なお、転換後は当該労働者を社会保険に加入させることも、忘れてはいけません。

 

支給対象にならない事業主があります

このように、キャリアアップ助成金「正規雇用等転換コース」は、もともと事業拡張又は従業員の世代交代等を計画している事業主にとっては、十分に利用価値のあるものと言えます。他方、将来計画のないまま、助成金目当て転換措置を行なうと、将来的な経営負担になりかねないことは、言うまでもありません。

なお、次の事業主等は、助成金の支給対象になりません。ご注意ください。

① 雇用保険に加入している従業員がいない。

② 転換日の前日から起算して6ヶ月から1年を経過した日までの間に、雇用保険被保険者を事業主による都合で退職させた。

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