2017年8月アーカイブ

就業規則届出の留意点

Q. 就業規則の届出の際に気を付けることはありますか?

サービス業を営んでいます。パートタイマーも含めた従業員の人数が10名を超えたので、就業規則の届出が必要になりました。

届出の際に気を付けることはありますか?なお、当社に労働組合はありません。

 

A.労働者の過半数を代表する者の意見を聴取し、書面にして添付する必要があります

就業規則に関する規定としては、労働基準法(以下「同法」と言います。)第89条、第90条、第92条、第106条及び同法規則第6条の2が定められています。それぞれの内容は次のとおりです。

同法第89条(作成及び届出の義務) 常時10人以上の労働者を使用する使用者は、(中略)就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。(中略)変更した場合においても、同様とする。

設問にあるように、正社員やパートターマー、管理職等を含めて常時雇用している従業員が10名を超えたとき、就業規則を作成して行政官庁(所轄の労働基準監督署長)へ届出を行う義務が使用者に発生します。

同法第90条(作成の手続) 第1項 使用者は、就業規則の作成又は変更について、(中略)労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては、労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。

第2項 使用者は、前条の規定により届出をなすについて、前項の意見を記した書面を添付しなければならない。

就業規則は、労使の団体交渉を経て締結される労働協約とは異なり、もっぱら使用者の判断で作成し、また、不利益変更にあたる場合を除いて変更することができます。労働者の知らない間に過酷な労働条件が定められ、又は労働者に知らされていない規定によって制裁を受ける等の弊害を防止するため、使用者は就業規則の作成・変更にあたり、労働者の過半数を代表する者の意見を聴き、その内容を書面にして添付することを義務付けられています。一般にこの書面を「意見書」と言います。

不利益変更の場合を除いて、労働者の同意は必要ではありません。仮に、「就業規則第〇条に反対である。」といった意見書が添付されていても、就業規則の効力は損なわれません。

同法規則第6条の2(過半数代表者)(前略)法第90条第1項に規

定する労働者の過半数を代表する者は、次のいずれにも該当する者とする。

(1)法第41条第2号に規定する監督又は管理の地位にある者でないこと

(2)法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出されたものであること。

使用者が、例えば管理職や親睦会の代表者等を恣意的に「労働者の過半数を代表する者」とすることはできません。適正に選出された者であることを示すため、意見書には「労働者の過半数を代表する者」の職名及び選出方法を記載しなければなりません。

同法第106条(法令等の周知義務) 使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則、(中略)を常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省の定める方法によって、労働者に周囲させなければならない。

就業規則の効力が生じるのは、労働基準監督署長への届出を行った時点ではなく、労働者に周知させた時点とされています。言い換えると、届出を行ったとしても、周知させるための諸手続を怠れば無効とされる可能性があることに注意が必要です。なお、届出の際には、届出書に就業規則及び意見書を添え、最低2部提出します。


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