2018年1月アーカイブ

Q.週休3日制の従業員を休日に出勤させると割増賃金の対象になりますか?

大手物流企業が週休3日制を導入するとのニュースを聞きました。当社も人手不足対策の一環として、正社員を対象に週休3日制を検討しています。ところで、3日間の休日のうち1日を出勤させた場合、その日は休日労働として割増賃金を支払わなければならないのでしょうか?


 

A.就業規則で法定休日を定めている場合を除き、割増賃金を支払わなければならない休日労働にはあたりません。

労働基準法(以下「同法」と言います。)第37条において、時間外、休日及び深夜に労働させた場合、使用者は割増賃金を支払わなければならない旨を定めています。その主旨は、使用者に通常以上の賃金を支払わせることで、長時間労働等を抑止することにあります。時間外は、原則として18時間、1週間40時間(特例対象事業場44時間)と定められている法定労働時間を超えた時間です。また、休日は、法定休日ですが、法定休日とは具体的には日曜日のことでしょうか?さらに、設問のケースのように、週に3日休日を設けた場合、法定休日についてはどう考えるべきでしょうか?

 

同法の第35条第1項を見ると、「使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも一回の休日を与えなければならない。」とあります。つまり、同法が義務付けているのは、先ず少なくとも週1回であることが分かります。仮に、月・火・水曜日を休日とする週休3日制で働いている労働者を、火曜日・水曜日の2日間出勤させたとしても、月曜日に休日を与えているので、週1回の休日は確保しています。その場合、結果的に月曜日が法定休日となり、火曜日・水曜日の出勤は法定休日の出勤にあたらないので、割増賃金は不要です。

 

それでは、日曜日から土曜日まで1週間、1日も休みなく出勤させた場合はどうでしょう?週1回の休日を確保していないので、違法行為にあたるのでしょうか?

 

そこで、同法の第35条をあらためて見ると、第2項において「第1項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については、適用しない。」と定めています。つまり、1週間続けて出勤させたとしても、後日に休日を与えることによって、結果的に44日以上の休日を確保すれば、違法にはあたりません。

 

繰り返して言うと、同法が義務付けている法定休日は、使用者が労働者に与えなければならない、少なくとも週1回か又は44日以上の休日です。それが何曜日でも、また、その都度異なる曜日でも問題ありません。

一方、就業規則において、仮に、「○曜日を法定休日とする」旨を定めた場合、事情は全く異なってきます。週休3日制で働いている労働者でも、法定休日とした曜日に出勤させれば、会社の規定に基づいて休日労働させたこととなり、割増賃金を支払わなければなりません。厚生労働省は、通達において「同法第35条は必ずしも休日を特定すべきことを要求していないが(中略)一定の日を休日と定める方法を規定するよう指導されたい。」としています。このため、法定休日を就業規則で特定している事業場は少なくないと思われます。ただし、通達はあくまでも行政指導で、法的強制力はありません。

 

労務管理における事業主の裁量確保や経費節減など、実務上の観点から、法定休日の特定は慎重に判断すべきでしょう。


 


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